入沢康夫(いりざわ・やすお)

生没年 1931~(昭和6~)
出身地 松江市生まれ(本籍地:日南町河上)
経歴 詩人

詩人としてだけでなく、フランス文学者(明治大学などの教授を歴任)や宮沢賢治の詩作の研究者としても知られています。2008年には、独自の詩世界を編みだした功績が認められ、日本芸術院の会員に選ばれました。

30代から現在にいたるまで、H氏賞、高見順賞、萩原朔太郎賞など数々の現代詩の文学賞を受賞しています。また、二回目の全集『入沢康夫<詩>集成1951-1994』などが評価され、毎日芸術賞が贈られています。

入沢家の本宅は日南町河上にあったのですが、別宅のある松江市で生まれ育ち、高校一年で東京へ転校するまで、松江で過ごしました。旧制松江中学在学中に病気療養のため河上で過ごした時期もあり、“大きな峠の思ひ出”“廃坑の入口の思ひ出”(『偽記憶』に収録)など、日南町を思い起こさせる作品も見つけることができます。