古田恵紹(ふるた・えしょう)

生没年 1923~2001(大正12年~平成13年)
出身地 日南町多里
経歴 郷土史家。元鳥取県立鳥取図書館長。元鳥取市民図書館長。

多里の常福寺に生まれましたが、寺は継がず、大学卒業後、文筆業として身を立てるか、学校教師として生きるかを迷っていました。悩んだ末、尊敬する作家、井伏鱒二に自作の短編小説を送り、その反応によって自分の将来を決定しようと思ったのです。結果は、遠回しに小説家として見込みがないことを告げる文面だったのであきらめ、国語教師としての道を歩み、日野農林高等学校、八頭高等学校、鳥取西高等学校で教鞭をとりました。

高校教師の傍ら、方言研究にも打ち込みました。そのきっかけは、米子中学(現 米子東高等学校)から鳥取一中(現 鳥取西高等学校)へ転校した自身の経験でした。級友との会話で、同じ県内でも通じない言葉“方言”の存在に大きな衝撃を受けたからです。方言にまつわる著作も、堅苦しい方言辞典の形式をとらず、ユーモアあふれるエッセイのような文体で、新聞連載などもされ、好評を博しました。

<参考資料>
鳥取市人物誌 きらめく120人』